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✳︎品名 旧型 飛騨のさるぼぼ
✳︎サイズ 最長10cm×横幅5cm
✳︎生産 昭和期1970年代
✳︎状態 やぶれ、ほつれ、ありません。
「さるぼぼ」とは飛騨方言で「さるの赤ちゃん」という意味です。また、音読で「悪いことが去る=猿」や「縁(えん)=猿」にかけて、子供の健康を祈る厄払い、魔除け、祓いとしての縁起物や良縁のお守りとしても人気があります。
さるぼぼの起源は、実は日本では無く古代中国の風習に由来するそうです。
奈良時代、遣唐使として長安に滞在した留学生たちが、中国から持ち帰った人形が風習として残り《さるぼぼ)と吊るして飾る魔除け《身代わり申/願い申》として文化に定着しました。
(さるぼぼ)の形は、中国から伝わった「這子(ほうこ)/天児(あまがつ)」という白く細長い人形が原型で赤ちゃんがハイハイする姿をイメージした姿をかたどった人形です。
元々は、旧暦の3月3日の上巳(じょうし/じょうみ、現在でいう桃の節句)に厄災を祓う身代わりの役をつとめるためにつくられた這子は幼児の祓(はらい)の具として用いられて、幼児の枕辺に置かれたと言われています。
江戸時代に入ると「這子/ほうこ」は民間信仰として広がり日本中で作られるようになりました。
嫁入りの際にも持たせたり、娘のお守りとして安産や幸せな結婚を願い、さらには子どもに遊び道具として与えて健康を願って伝えられたと考えられています。
江戸時代に疫病の疱瘡(天然痘)が流行り、その頃から這子は、白い布から邪気を払う赤い色の布を使うようになったと言われています。
近代から現代の時代を経て民間信仰の「這子」の伝承は日本文化で廃れ忘れ去られてゆきましたが、その伝承が残っていた高山市で本格的に赤い「這子/ほうこ」がお土産として高山市の観光土産物店に並ぶようになったのは、1978年(昭和53年)ころから「飛騨のさるぼぼ」という商品として細長い伝承に近い赤い這子人形で販売をスタートしたそうです。
しかし、発売当初、全く売れなかったそうです。
こちらのさるぼぼは、その頃に売り出された初期の今では作られない無垢なデザインの(飛騨のさるぼぼ)です。
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